So-net無料ブログ作成

青い花と白い花 <露草> [野草]

tuyukusa-005.jpg

  ツユクサ    露草    ツユクサ科   ツユクサ属

 

露草の花の色は、澄みきった空のような青です。

でも、花びらの色には、いささかの個体差があるようで、濃い青から少し淡い青まで、多少の濃淡があります。

 

そして、時には…

 

tuyukusa-siro-002.jpg

このような、白い花が咲くこともあります。

それは、花びらに含まれるアントシアニンの一種である青い色素が、何らかの理由で、失われた為と考えられています。

こうした、ツユクサの白花は、比較的珍しいようです。
僕も、白花には三年前に出会って以来、久し振りの再会でした。

 

tuyukusa-009.jpg

露草という名前は、この花が朝開いて、午後にはすっかり閉じてしまう様子を、朝露に例えて付けられたと言う説があります。

また或る説では、この花の別名である「月草」が、訛ったものであるとも言います。

そして、その「月草」という名前に就いては、この花びらの青い色が、たやすく布などに着くことから「着草」と呼ばれていたものが、何時しか「月草」という当て字が用いられるようになったようです。

しかし、その青い色は、布等に着いても、短時間で色褪せて消えてしまいます。
そこで、その性質を利用して、友禅染めの下絵を描くために、露草の花を擂り潰した染料が使われていたと言うことです。

植物図鑑等を見ると、ツユクサの花期は、6月から8月と書かれているものが多いようですが、もう10月も半ばになろうとする今も、あちこちで盛んに咲いています。
また、午後には花が萎れてしまうのが普通の筈ですが、ここ最近見るツユクサは午後になってもまだ、しっかりと咲いていることがあります。
何故なのかはよく解りませんが、多分気温や日差しが影響しているのかも知れません。

何しろ、季節はもう秋ですから。

 

tuyukusa-001.jpg


        空の色の花びらが

        風に揺れてきらめき

        優しい秋の陽射しが

        すべてを包み込む

        密やかな朝のひと時


        揺らめいている光が

        青い花を輝かせて

        ためらうように風は

        花びらを震わせながら

        青い空に溶けて消える



tuyukusa-011.jpg

ツユクサには、六つの雄蕊があります。しかし、上の四つの雄蕊には花粉が出来ず、一番下の二つにだけ、花粉が作られます。

花粉を媒介して受粉の手助けをする多くの昆虫たちは、青や赤の色よりも、黄色により強く惹き付けられる傾向があるそうです。
ですから、花粉を作らない雄蕊も、昆虫を引き寄せる役目を負っているのではないかという説を、下に参考図書として紹介する『柳宗民の雑草ノオト』の「ツユクサ」の項に、著者である園芸家の故・柳宗民(やなぎ むねたみ)さんが書いておられました。

tuyukusa-006.jpg

ツユクサの花は、花の下にある「苞葉(ほうよう)」と呼ばれる部分の中に、それぞれ数個づつ入っていますが、一度に咲くのは通常は一個づつです。

しかし、このように、二つの花が同時に咲いているものも、稀に見掛けることがあります。

 

tuyukusa-siro-001.jpg

稀といえば、将に稀にしか見られない白花の露草ですが、今年は二か所で白花に出会えました。

その内の一か所は、三年前に僕が白花を見つけた場所でした。
昨年も一昨年も、同じ場所に何度か行っては見たのですが、白花を見ることはありませんでした。

ツユクサという植物は、毎年新しい種から芽生える一年草です。
ですから、アルビノのような白花が、同じ場所で見られる可能性は、決して多くはないと思われます。

tuyukusa-siro-003.jpg

それでも、また何時かどこかで、白い露草に会いたいと思っています。

 

 

参考図書

柳宗民の雑草ノオト

柳宗民の雑草ノオト

  • 作者: 柳 宗民
  • 出版社/メーカー: 毎日新聞社
  • 発売日: 2002/12
  • メディア: 単行本

柳宗民の雑草ノオト (ちくま学芸文庫 ヤ 16-1)

柳宗民の雑草ノオト (ちくま学芸文庫 ヤ 16-1)

  • 作者: 柳 宗民
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2007/03
  • メディア: 文庫

 
世界大百科事典 第2版 プロフェッショナル版―CD-ROM+DVD-ROM

世界大百科事典 第2版 プロフェッショナル版―CD-ROM+DVD-ROM

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 1998/10
  • メディア: 単行本

nice!(11)  コメント(9)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 11

コメント 9

SilverMac

我が家の近所でも、両方咲いています。矢張り、白は少ないですが。
by SilverMac (2008-10-14 09:27) 

お茶屋

ホントきれいな色合いで・・・すばらしいです!
by お茶屋 (2008-10-14 14:39) 

春分

柳先生は早く亡くなって残念です。「趣味の園芸」の柳先生の回は欠かさず見ていました。
優しい笑顔はalbireoさんにも似ていたように思います。
by 春分 (2008-10-14 19:38) 

lapis

ツユクサの青、鮮やかですね!
二つの花が咲いているものは、たまに見ますが、
白いツユクサには、残念ながら出会ったことがありません。
by lapis (2008-10-14 21:27) 

sakamono

ツユクサを見た時に、濃い色と薄い色の花があるなぁ、と思っていました。それは単に個体差でしたか。私も1度だけ白いツユクサを見たコトがあります^^。
by sakamono (2008-10-14 22:16) 

sanesasi

白い露草 わたしも3年前に始めてみてぎっくりしましたが 一昨年も同じところにほんの数花 咲いておりました 今年は残念ながら わたしが見に行った時には咲いておりませんでした 生きていくには 弱過ぎるのかもしれないと残念がって帰りました
青も 白もとても美しい お写真です 
by sanesasi (2008-10-20 16:08) 

mimimomo

こんにちは^^
お写真が美しいです。
今年は白いツユクサ、見つけられませんでした(__
by mimimomo (2008-10-25 15:02) 

さいちゃん

白ツユクサは毎年咲きます。
そんなにめずらしいのですか?
by さいちゃん (2019-06-13 18:51) 

albireo

さいちゃん
コメントありがとうございます。
ツユクサ科ツユクサ属のツユクサの白花は、僕はこれ以降見る機会がありません。多分、そう頻繁に見られるものではないと思います。
お宅では、毎年咲くとのことですが、ツユクサの仲間には、トキワツユクサと言う、最初から白い花の咲く、外来種のツユクサの仲間もあります。
ただ、花の形状が少し異なりますので、一度この記事の写真と見比べて頂けたらと思います。
また、この記事のツユクサは一年草なので、毎年全く同じ場所に咲くとは限りませんが、トキワツユクサは多年草ですから、毎年同じ場所に咲きます。
by albireo (2019-06-16 11:24) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0