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街の雪 [詩・歌]

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 2月8日。

 今日、関東地方は、久し振りの大雪になりました。

 天気予報では、今朝の未明から降り始めると言うことでしたから、昨晩の内に雪かき用のスコップを出したりして、準備をして置いたのですが、今朝は雪かきが必要な程には、雪が積もってはいませんでした。

 でも、昼頃から、雪は激しく降り始めました。

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秋の歌 [詩・歌]

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      落 葉(らくえふ)

      ポオル・ヴェルレエヌ

       上田 敏 訳

   秋の日の

   ヴィオロンの

   ためいきの

   身にしみて

   ひたぶるに

   うら悲し。


   鐘のおとに

   胸ふたぎ

   色かへて

   涙ぐむ

   過ぎし日の

   おもひでや。


   げにわれは

   うらぶれて

   こゝかしこ

   さだめなく

   とび散らふ

   落葉(おちば)かな。

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風景 ~一面の菜の花~ [詩・歌]

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             風 景 
                  純銀もざいく
 
                      山村暮鳥

        いちめんのなのはな
        いちめんのなのはな
        いちめんのなのはな
        いちめんのなのはな
        いちめんのなのはな
        いちめんのなのはな
        いちめんのなのはな
        かすかなるむぎぶえ
        いちめんのなのはな

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        いちめんのなのはな
        いちめんのなのはな
        いちめんのなのはな
        いちめんのなのはな
        いちめんのなのはな
        いちめんのなのはな
        いちめんのなのはな
        ひばりのおしやべり
        いちめんのなのはな

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        いちめんのなのはな
        いちめんのなのはな
        いちめんのなのはな
        いちめんのなのはな
        いちめんのなのはな
        いちめんのなのはな
        いちめんのなのはな
        やめるはひるのつき
        いちめんのなのはな。

            詩集「聖三稜玻璃」所収

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  山村暮鳥(やまむらぼちょう)は、僕にとって、近代詩人の中では、宮沢賢治・立原道造・中原中也・八木重吉・・・と並んで好きな詩人の一人です。

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桜の和歌 [詩・歌]

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        朝夕に花待つころは思ひ寝の
             夢のうちにぞ咲きはじめける

             崇徳院御製

         千載和歌集 巻一 春歌上 所収


    朝夕に桜の咲くことを待ち侘びるころ
    花を思って眠る夢の中で桜は咲き始める


 桜の和歌というと、どうしても在原業平や紀友則の歌を思い浮かべ、これまでにもブログの記事に、それらの歌を引用した記事を書いて来ました。

 でも今回は、崇徳院と西行に就いて調べながら、千載和歌集と山家集を読んでいて見付けた、桜の和歌の幾つかを紹介することにします。

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タグ: 和歌 西行

山桜の歌 [詩・歌]

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   うすべにに葉はいちはやく萌えいでて咲かむとすなり山桜花    若山牧水

  もう四月になりましたが、相も変わらず慌ただしいままに、楽しみにしていた、上野の国立博物館の庭園の桜も、ついに見られないままに、桜の季節が過ぎてしまいそうです。

 でも、何とか別の場所で、ヤマザクラを見ることが出来ました。

 そこで、今回は僕の大好きな若山牧水の、「山桜の歌」を紹介することにします。

 

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花の下にて・・・ [詩・歌]

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                ねがはくは 花のしたにて春死なん
                        そのきさらぎの 望月の比(ころ)

                                      西行法師

                         〔新古今・巻18(雑歌下)・(1993)〕題しらず

 桜と言うと、自然に僕の心に浮かぶ、幾つかの和歌があります。

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タグ:和歌 西行

尾花を渡る風 [詩・歌]

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            風

                北原白秋

           一

        遠きもの

        まづ揺れて、

        つぎつぎに、

        目に揺れて、

        揺れ来るもの、

        風なりと思ふ間もなし、

        我いよよ揺られはじめぬ。

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夜光の杯 <エノテラ> [詩・歌]

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  エノテラ   和名:ヒルザキツキミソウ     アカバナ科  マツヨイグサ属

空地の脇の、歩道沿いに咲いていたエノテラ。

透過する光に、花びらがより美しく輝くようなアングルを探しながら、カメラのファインダー越しに見ていたら、何だかこの花の姿が、美しいクリスタルガラスで作られた、ワイングラスか、リキュール用のグラスのように見えて来たのです。

その時不意に、ある漢詩の一節が、僕の脳裏をよぎりました。

   葡萄美酒(ぶどうのびしゅ) 夜光杯(やこうのさかずき)

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浅き春に寄せて [詩・歌]

 

一月の終り頃には、オオイヌノフグリの可愛い青い花が咲き始めて、少しばかり早過ぎる春を見付けたような、そんな気持ちになれる日もありました。

 

二月三日。
節分を迎えたその日、日曜日の関東地方は久々の大雪になりました。
雪国の人たちが見たら、何処が大雪なのかと言われそうですが、雪に弱い都心の交通は、翌日の月曜日に至るまで、かなり乱れていたようです。

 

池のカルガモたちも、雪を被って寒そうに見えました。

そんな二月の雪を見ると、僕には必ず思い浮かべる一つの詩があります。

それは、日本の近代詩人の中で、宮沢賢治・中原中也と並んで好きな、立原道造の作品です。

 

                 浅き春に寄せて

                               立原道造

            今は 二月 たつたそれだけ
            あたりには もう春がきこえてゐる
           だけれども たつたそれだけ
           昔むかしの 約束はもうのこらない

            今は 二月 たつた一度だけ
            夢のなかに ささやいて ひとはゐない
            だけれども たつた一度だけ
            そのひとは 私のために ほほゑんだ

            さう! 花は またひらくであらう
            さうして鳥は かはらずに啼いて
            人びとは春のなかに笑みかはすであらう

            今は 二月 雪に面につづいた
            私の みだれた足跡……それだけ
            たつたそれだけ ― 私には……

 

 

僕が、初めて立原道造を読んだのは、おそらく高校生か大学生の頃だったと思います。

開いた詩集の頁に綴られていた言葉に、まるで透明な硝子細工のような、儚げで繊細な輝きを感じたことを、今でも思い出します。
現在では、それは儚さとは違うことを感じていますが、その頃は確かにそう見えていました。

 

 

今日、二月六日もまた、こちらでは雪になりました。
でも、夜になってもかなり激しく降りしきっていた雪は、しかし四日の雪ほどには積ることもなく、融けて行きそうな気配です。

 

また、随分と更新の間隔が開いてしまいました。
何時も来て下さる方たちのブログを、ご訪問出来ないままでいることを、本当に申し訳なく思っております。
多分、明日ぐらいからは本当に、お邪魔出来ると思いますので、どうぞよろしくお願い致します。