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尾花と葛 <秋の七草> [秋の七草]

                                                                   ススキ 薄 イネ科 ススキ属

秋の七草の一つとしては、『尾花』と呼ばれています。
『尾花』の名は、穂が動物の尻尾に似ているために付けられたものです。
また、『すすき』という名前には、「すくすくと、立つ木」という意味があるということです。

この写真は、家の近くでの畑の土手で撮ったものです。
この時は、胸ポケットに入る小さなデジカメしか持っていなかったのですが、なんとなく秋の寂しさを感じたので、撮って見ました。

ススキの穂が、下の写真ように枝垂れたような姿になっていれば、もっと良かったのですが・・・。

 

昔は、いたるところで見られたススキですが、一時はセイタカアワダチソウ等に席巻され、ひどく減ってしまっていた時期もありました。

今はまた、少し勢力を盛り返して来ているようにも見えます。
しかし、ススキの生い茂るような野原が少なくなり、やはり見られる場所は限られているようにも思われます。

このススキが風になびいてる写真も、皇居の東御苑内のお堀端で撮ったもので、自然の中に生えているものではありません。

 

                                         クズ  葛   マメ科  クズ属

『葛』の根には、デンプンが含まれ、精製して『葛粉』を作ります。
『葛切り』や『葛餅』の原料ですが、市販の『葛切り』などのパッケージを見ると、現在は『ジャガイモ』のデンプンを使うことの方が多いようです。

『葛』の産地としては、奈良県の吉野が最も有名です。
吉野の葛の良質なものは、根を掘り出した時点で、既に白い粉の状態になっていることがあるそうです。

この『葛』の根は、漢方では『葛根(かっこん)』と呼ばれ、これに他の漢方薬を配合したものを『葛根湯』と呼んで、現在も風邪薬などに利用されています。
『葛根湯』は、様々な理由の、急性発熱性疾患に効くとされています。
その為か、落語に登場する藪医者が、どの患者にも『葛根湯』を出すという話もあります。

 

『葛』という名は、奈良県吉野の古代の土着先住民『国栖(くず)』が、語源であるとも言われています。
現在も、吉野には『国栖』の名が、地名として残されています。
この国栖の人たちは、山で取れた産物を、大和朝廷に献納していたという記録があります。
また、吉野の国栖の老人が『壬申(じんしん)の乱』の際に、天武天皇を助けたという物語が『国栖』という能にもなっています。
この能は、吉野の蔵王堂に祀られている『蔵王権現(ざおうごんげん)』や、美しい天女が登場する、見所の多い面白い曲です。

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

お陰さまで、これで『秋の七草』を、すべてご紹介出来ました <m(_ _)m>

これまでに紹介しました他の『秋の七草』は、サイドバーに『秋の七草』のカテゴリーを追加して、そこに入れてあります。

また、万葉集の山上憶良の歌に、

  秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七草の花

  萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 又 藤袴 朝貌の花

とあり、この歌には『朝貌(朝顔)』が詠み込まれています。
ところが、この『朝貌』は、現在の『桔梗』であるとされています。

しかし、一応『朝顔』が詠み込まれているわけですから、山上憶良に敬意を表して、この『秋の七草』のカテゴリーの中には、『朝顔』の記事も含めて置く事にします。

 


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女郎花と藤袴 <秋の七草> [秋の七草]

                  オミナエシ 女郎花 オミナエシ科 オミナエシ属

この写真は、夕方に撮ったのですが、夕陽の強い残照を受けて、女郎花の花は、金色に輝いて見えました。

『女郎花』は、現在は『おみなえし』と読みますが、古くは『おみなめし』とも呼ばれていました。
この花の名前の由来に就いて、図鑑などによく載っていることは、「昔、粟飯(あわめし)は女性の食べ物で、女郎花の花が、粟飯に似ているため」というような説明がが多いようです。
また、女郎花と近縁種で、白い花の咲く『男郎花(おとこえし)』には、「白米は男性の食べ物・・・」という説明がなされていたりもします。

しかし、実際に粟が女性の食べ物で、白米が男性の食べ物だった等と言う、謂わば差別的な事実が本当にあったのかどうか、色々と民俗学の史料などを調べてみたのですが、どうも確信が持てません・・・。

また、「この花の美しさが、女性の美しさを圧倒する」からという説もあるのですが、それも確信の持てる出典は見付かりませんでした。

 

ところが、先日『霊鬼志』という、中国の古い本に、「美しい娘が死んだ後、墓に菊の花が咲いたので、この花を『菊花女』または『女郎花』と名付けた」という内容の話が載っていることを知りました。

また、日本の古い書物には「蒸した粟に似ている」という意味のことが、度々書かれているようです。

どうも『おみなめし』という名前は、「美しい娘の墓に生えた」ことと、「花が蒸粟に似ている」ということの、二つが結びついて出来たのではないかと言うような気もします。

しかし、『霊鬼志』には『菊』とある為、日本で言う『女郎花』とは違うのではないかと言う、意見もあるようです。

この『霊鬼志』に載っているものと似た、女性の墓から『女郎花』が生じたという話は、日本の話としても存在していて、能の『女郎花(おみなめし)』という物語にも、取り上げられています。

と、言うことで、あちこち調べては見たのですが、本当の語源は、やはり分りませんでした・・・。

 

                     フジバカマ 藤袴 キク科 フジバカマ属

フジバカマは、現在、野生のものが、極端に少なくなっていて、絶滅危惧種に指定されています。
(勿論、この写真も野生のフジバカマではありません)

しかし、元々は、古い時代に、中国から渡来したものだと考えられているようです。

以前紹介しました、同じ仲間の『ヒヨドリバナ』によく似ていますが、淡い紫色がとても美しい、品のいい花です。

下のURLに、以前の『ヒヨドリバナ』の記事があります。
http://blog.so-net.ne.jp/albireo/2005-08-17
(また、↑こちらには、『女郎花』と同じ仲間の『男郎花(おとこえし)』も、載せてあります)

これで、秋の七草の内五種類を紹介させて頂きました。

残りの二種類は、次回の記事に掲載させて頂く事にします。

 


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撫子 <秋の七草> [秋の七草]

                                カワラナデシコ 河原撫子 ナデシコ科 ナデシコ属

秋の七草に含まれる『撫子』は、『カワラナデシコ』を指しています。

河原撫子は、元々野原や河原に自生している植物ですが、今はなかなか野生のものには、出会えないように思います。
この花も、皇居の東御苑で撮ったものです。

 

この写真と次の写真は、江戸時代以降に品種改良された『伊勢撫子』と呼ばれる、園芸品種です。

佐倉の「国立歴史民俗博物館」の付属施設「くらしの植物苑」で、「伝統のナデシコ」として、今年の五月に企画展示されていました。

この、不思議な姿のナデシコは、江戸時代に中国原産の『セキチク』と日本のナデシコとを、掛け合わせて栽培されたものと言われています。

尚、ナデシコの仲間には『セキチク』の他に、『カーネーション』や『カスミソウ』等の花屋さんの店先でよく見かける花も、含まれています。

八月頃から、『秋の七草』のすべてに出会いたいと思っていたのですが、先日漸く七種類全部の写真を撮ることが出来ました。

残りの、『葛』『尾花(ススキ)』『女郎花』『藤袴』の四種類は、続いて載せて行く事に致します。

 


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紅白の萩 -その弐- [秋の七草]

 
          柔らかな光

          秋の陽射し

          受けて

          白い花は

          風にそよぐ

 

          ひそやかな秋風

          白く光る風

          揺れて

          赤い花は

          そっと微睡む

 

                   シラハギ 白萩  マメ科 ハギ属

 

               ミヤギノハギ 宮城野萩  マメ科 ハギ属

先日の『紅白の萩』の写真を撮った場所へ、再び見に行ったところ、宮城野萩も白萩も、沢山の花を咲かせていました。 

どちらも、もう散っている花もありましたが、丁度見頃と言ったところでした。

 

 

                   ヤマハギ 山萩  マメ科 ハギ属

こちらは、ヤマハギです。

上の二つの花とは、別の場所で咲いていた花ですが、ミヤギノハギと見比べて、花の違いを見て頂きたいと思って、載せることにしました。

 


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流れ着いた花 [秋の七草]

 八月の終わり頃、ふと気が付くと、家の脇の側溝から、朝顔の蔓が延びて、庭木に絡んでいました。
 下水道が通っている為、側溝は雨水を流す役割しか果たしていません。底には、少しづつ泥が堆積していて、そこに落ち葉が降り積もって、いつの間にか腐葉土になります。
 しかし、雨が多くなる梅雨が始まる前に、側溝に溜まっていた落ち葉の殆どは、取り片付けて置きました。
 その時、側溝の泥の中に、ミミズが棲んでいるのを見付け、ミミズが干乾びない程度に泥を残しておいたのですが、そこに他所の家で咲かせていた朝顔の、こぼれた種が流れ着いたのでしょうか。
 ただ、花の様子を見ると、最近多い「宿根朝顔」のようにも見えます。もし、そうだとすると、宿根朝顔はサツマイモに近い植物ですから、種でなく地下茎で増えるため、地下茎の断片が流れ着いたのかも知れません。

 

 伸び始めた蔓を見付けた時点で、朝顔の時期は終わっていたので、咲くことはないだろうと思っていたのですが、ここ数日間綺麗な青い花を咲かせてくれています。

 万葉集に詠われている「秋の七草」には、「朝顔」の名も見えています。もっとも、これは現在の「桔梗」のことを指すのだと言う説が有力です。

先日、lapisさんも『朝顔 morning glory』という、記事を書かれています。
http://blog.so-net.ne.jp/lapis/2005-09-08

 

 

        どうやってここに辿り着いたのか

        種に羽根を持つこともなく

        鳥や動物に運ばれる可能性も少ない

        そんな花たちも

        僅かな機会を逃すことなく

        生き残る為に芽吹き

        輝くような花を咲かせ

        更に遠くへと命をつないで行く

 

 

 

         朝の日の光の優しさ

        開き始めた朝顔の花は

        もう一度まどろむように

        朝風に揺れている

 


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雄蕊先熟 <桔梗の秘密> [秋の七草]

桔梗の花を見ていると、不思議に思う事があります。
それは、桔梗の雌蘂と雄蕊の状態です。

初めは、桔梗には「雄花」と「雌花」があるのだろうか?
いや、そんな筈はない・・・。等と、考えてしまいました。
そこで、今日の記事は、それに就いて調べて見た結果の報告です。

 

桔梗は、開いたばかりの頃、雌蘂の回りに雄蕊がくっ付いた状態です。
実は、この時に「雌蘂」より先に、「雄蕊」が成熟しています。
これを『雄蕊先熟(おしべせんじゅく、又は、ゆうずいせんじゅく)』と、呼びます。

こちらは、上の写真を拡大したものです。

暫くすると、雄蕊の花粉が雌蘂に付いて、雄蕊が離れて行きます。
しかし、この花粉では、この花は受粉しないようです。
この花粉は、虫等によって、別の桔梗の花に運ばれるのだそうです。

そうして、僕が見ていたところでは、3日から4日の後、上の写真のように雌蘂の先が開きます。
この時点で、雌蘂がようやく成熟した訳です。こうして初めて、虫等によって運ばれて来た、他の桔梗の花粉によって結実できるのです。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

桔梗は、昔から好きな花でしたから、良く見ていたつもりでしたが、こんなことには、殆ど気が付いていませんでした。
これは、ブログの記事にする為に、撮った写真を選んでいて気が付いたことです。
ブログのお陰で、ちょっと新しい知識を得ることが出来たような気がします。
もっとも、これを知ったからと言って、何かの役に立つわけではありませんが・・・。

でも、これを覚えておくと、桔梗を生け花などに使う時、どの花が長持ちするものか、見分けやすいかも知れませんね。
とは言っても、僕は生け花をする訳ではありませんけれど・・・。


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変化朝顔 [秋の七草]

江戸時代、「朝顔」栽培が、熱狂的なブームとなった事があります。
そのブームの中で、特に好まれ、競って栽培されたのが「変化朝顔」と言うものでした。

今日の記事では、その「変化朝顔」のいくつかを紹介します。

とても、朝顔とは思えないものもありますが、正真正銘どれも「朝顔」です。

江戸時代後期の、文化・文政年間(1804~30)、また、幕末の嘉永・安政年間(1848~60)には、大きな変化朝顔のブームを迎えています。
この「変化朝顔」の不思議な姿を見ると、江戸時代の人たちの、独特な感性と、物事を極めようとする、熱い情熱を感じます。

そんな、「変化朝顔」を、千葉県佐倉市にある、「国立歴史民俗博物館」に付属する「くらしの植物苑」では、ここ数年「伝統の朝顔」という特別企画として、毎年紹介してくれています。

ここに掲載した写真は、先日「伝統の朝顔」展で、撮って来たものです。

「変化朝顔」は、明治以降一時的なブームはあったものの、やがて衰退して、一部の愛好家によって、 品種の保存がはかられて来たということですが、平成になってから作られた、新しい品種も現れてきています。
朝顔全体としても、最近は、西欧の品種も導入され、またブームが再燃して来ているようです。

 

「伝統の朝顔」展示概要

開催期間:2005年8月9日(火)~9月4日(日)
展示場所:国立歴史民俗博物館  くらしの植物苑

国立歴史民俗博物館
http://www.rekihaku.ac.jp/

国立歴史民俗博物館 くらしの植物苑  伝統の朝顔
http://www.rekihaku.ac.jp/kikaku/index94/index.html

 


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 [秋の七草]

                               ハギ  萩   マメ科

桔梗に続いて、秋の七草の一つです。

 『ハギ』には、『ヤマハギ』『マルバハギ』『ミヤギノハギ』などの種類がありますが、普通に『萩』と呼ばれる場合は、『ヤマハギ』を指すとされています。

この写真は、いま一つ自信が持てないのですが、葉の形状や花の付き方から見ると、『ヤマハギ』であろうと思います。

もし、違っていましたら、お手数ですが、コメントにてお教え下さい。
宜しくお願いします
<m( _ _ )m>

秋の七草の二種類目ですが、のこり五種のうち『クズ』は、何とか撮れそうです。
撮れない場合は、『吉野葛』の粉を撮って・・・。というのは、駄目ですね・・・。

『尾花』は、ススキの穂ですから、これはどこにでもあります。
仲秋の名月の頃には、スーパーでも売り出します。

やはり、一番探せそうにないのは、『フジバカマ』かも知れません。

 


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桔梗 [秋の七草]

                             キキョウ 桔梗 キキョウ科 キキョウ属

秋の七草には、「萩、尾花(ススキ)、葛、撫子、女郎花、藤袴、朝顔」の七種類の植物があてられています。
この内の、「朝顔」は、実は「桔梗」を指すのだとも言われています。

春の七草は、七草粥にする為、食べられる草が集められています。
しかし、この秋の七草には、そのような目的はなく、集められているのは、秋の風情を感じさせる花々ばかりです。
ですから、「朝顔」でも「桔梗」でも、人に依って好みの花を選んでも支障はありません。

僕は、『桔梗』を秋の七草に入れておきたいと思います。

    涼やかに 青葉を渡る夏の風  桔梗の花の優しき青さ

    木漏れ陽の 揺らめく中に咲く桔梗  優しき人の遠きおもかげ

 

 仄かにピンクがかった白い桔梗は、とても優しい感じがします。

 

まだ、夏は当分続くわけですが、先日「萩」の花も見掛けました。
秋の七草の内、二種類は既に見たことになりますが、本当に秋が来る頃までには、七種類すべてに出会いたいと思います。
しかし、フジバカマなど、現在は野生種があまり見られなくなったものも含まれていますから、難しいかも知れませんが・・・。

 


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